市場価値って、どうやって高めればいいんだろう。
今のキャリアのままでいいのか不安です。
その疑問、現役マーケターのがお応えしていきます!
本記事では、現役マーケターの私が、市場価値を高める方法についてまとめています。
今のキャリアに不安を感じている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
本記事がおすすめな人
・今のキャリアに不安がある
・市場価値について理解したい
・市場価値を高める方法が知りたい
「むねちむ」
・30代未経験でWebマーケターに転身
・大手広告代理店3社経験
・現役6年目のWebマーケター
◇参考文献◇
・「いつでも転職できる」を武器にする|市場価値に左右されない「自分軸」の作り方(KADOKAWA)
・このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法(ダイヤモンド社)
・できる30代は、「これ」しかやらない 会社に使われて終わらないシン・働き方の教科書(PHP研究所)
市場価値って、そもそも何?
市場価値は、「仕事の値札」のようなもの。
あなたが市場でどのくらい「ほしい!」と思われるかで決まるのですが、大きく次の2つの要素で決まってきます。
市場価値が決まる要素
① 業界、職種、会社の儲かり度
② そのときの需要と共有
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①業界・職種・会社の儲かり度
ポイントは「儲かりやすさ」の高さ。
売上が大きいポジションであるほど、給与レンジも高くなります。
これは、「業界・職種・会社」3つの軸で見極めることが重要です。
業界軸、会社軸なら、より売上規模が高いほうが、給与も高くなる可能性は高いです。
職種の場合も一緒で、より利益を生み出せる職種のほうが希少で、給与も高くなります。
つまり、市場価値というのは、各軸の、どの「ポジション」で働けるポテンシャルを持っているかで決まってくるのです。
②その時の需要と共有
市場価値でもう一つ大事なのは、需要と共有のバランスです。
たとえ利益率が高くても、人材があまっている場合は給与も低くなります。
反対に、人材が足りないポジションは、高い報酬を出してでも欲しがられるため、市場価値も高くなります。
そのときの社会状況によっても変わってくるので、おいしいポジションに行くためには、市場を読み解く情報収集が必要です。
Point
・需要と供給のバランスも影響する
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市場価値を高める3つの思考法
市場価値を高めるためには、次の3つの思考法が大切です。
市場価値を高める3つの思考法
① 今のキャリアを「業界・職種・会社」で整理する
② 上位互換の場所に行く
③ 王道より、キャリアのスライドで考える
詳しく見ていきましょう。
今のキャリアを「業界・職種・会社」3軸で整理する
目標(目的地)を設定しても、今のあなたの市場価値(スタート地点)がわからなければ、そこに行くルートはわかりません。
まずは、あなたが3軸のどのあたりに位置しているか確認しておきましょう。
たとえば、アパレル企業で販売員をしていた私の場合だと、下記のような感じです。
わたしのアパレル時代のキャリアマップ
ざっくりでもいいので、あなたが働いている「業界・職種・会社」がどのくらい儲かっているか、業績はどのくらいかは把握しておきましょう。
上位互換の場所に行く
あなたの現在のポジション(現在地)を確認したら、次は目指したい目標(目的地)を決めます。
先ほどご説明した、
① 業界、職種、会社の儲かり度
② そのときの需要と共有
この2点を意識して、3つの軸それぞれで「今のキャリア」と「気になっているポジション」を見比べてみましょう。
アパレル販売員からキャリアチェンジを考えていた私の場合、下記のようなイメージになります。
上位互換とのポジション比較
軸別で比較したら、このようになりました。
つまり、市場価値を高めるキャリアチェンジを考えた場合、次のようなルートが見えてきます。
キャリアチェンジのルート候補
業界:アパレル → 広告
職種:販売員 → Webマーケター
会社:有名ブランド → 高級ブランド
もともとマーケターに憧れていた私の場合、いきなり「Webマーケター職」ルートが見当たらなかったため、まずは業界軸でシフト。
「広告業界」で、これまでの経験が生かせそうな職種を目指しました。
アパレルで接客を極める場合なら、高級ブランドの販売員を目指すという方法もあったでしょう。
このように、3つの軸ベースで考えることで、市場価値を高められるルートを複数見つけることが出来ます。
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王道より、キャリアのスライドで考える
会社でトップを目指すとなると、かなり狭き門です。
とりわけ大手企業ともなると、優秀な人材も多いので、かなり激ムズでしょう。
そんなときは、キャリアをスライドさせて、オリジナルな存在になるルートを考えてみましょう。
例えば、私は現役Webマーケターとして働いています。
もちろん、このままエキスパートを目指すのもアリですが、社内で人事部に異動したらどうでしょうか。
IT人材はどの企業も不足しており、少ない候補者を奪い合っている状況です。
そんな中、現場を知っているマーケターであれば、下記のような課題解決にも貢献できるでしょう。
IT系企業の人事の課題
・現場で求めている人材の確保
・転職候補者への魅力的なアプローチ
・社内の労働環境の改善 など
マーケター思考の人事部も多くはないので、役職的も高いポジションを用意してもらえるかもしれません。
また、そのポジションで経験を積めば、IT人材確保に悩む他の企業からも引っ張りだこな人材になれるでしょう。
このように、専門性を横にずらすことで、オリジナルの価値とポジションを確立し、市場価値を高めることが出来ます。
ライバルが少ない場所で、あなたの得意が生かせるポジションを探してみましょう!
私が「アパレル販売員」から「大手広告代理店」に転職するまで
次に、私がどのようなキャリアパスで「アパレル販売員」から「大手広告代理店のWebマーケター」になったかをご紹介します。
まずは、私のキャリアパスと、何をしてきたか簡単にまとめてみました。
- アパレル企業販売員大卒で販売員として勤務。次第に販売員として一生を終えるキャリアに疑問を感じ始め、同時にマーケター職に憧れはじめる。
- 小さなメディアレップの会社営業事務マスメディアの広告枠を販売する営業&事務担当。資料作成や電話対応など、雑務ばかりで年月が流れ、将来性を考え再転職。
- Web広告代理店アプリ広告運用スマホアプリのWeb広告担当。Google、SNS、アドネットワーク関連の広告運用を一通り経験。
- 大手広告代理店Web広告コンサルタントブランディング目的の広告運用がメイン。
- 大手Web広告代理店(地方支店)広告運用担当スマホアプリ、Web案件、EC案件など、幅広い案件を経験。
- エンタメ系事業会社Web広告運用担当担当サービスの全Web広告施策。
転職回数が多くても、ステップアップは可能なんですね。
業界にもよると思いますが、IT業界では、理由がしっかりしていれば転職回数はさほど重要視されなかったです!
では、私の転職タイミングで、先ほどご紹介した「3つの思考法」を当てはめてみていきましょう。
1. アパレルから広告業界へ
最初のポイントは、「アパレル業界」から「広告業界」への転職です。
アパレル業界は、売上規模に対し、働き手が多いのが特徴です。
つまり、いくら売り上げが高くても、人件費は低くなります。
他対照的に、広告業界は売上規模は大きいですが、働き手はある程度厳選されます。
その結果、人件費にかけられる費用も高くなります。
業界を変えるだけでも給与レンジは大きく変わるので、市場価値の可能性を高めることが出来ます。
2. 営業事務からWebマーケターへ
第二のポイントは、営業事務からWebマーケター職へのシフトです。
ここでは、同じ「広告業界」で、職種軸の転職をしています。
私の場合、同じ業界ということもあり、未経験の職種でも比較的チャンスも多くありました。
市場価値を見比べてみると、
「営業事務」
求人数はそこそこあるが、需要より供給のほうが多く、人手も足りている。
「Webマーケター」
需要より供給が少なく、人手が足りない。給与も他職種より高め。
上記のように、同じ業界でも、職種がかわると希少性や給与レンジも変化します。
このポイントを見極めて職種を変えることも、市場価値を高めるために必要な考え方です。
業界も職種も変えたい場合は、未経験OKで募集している求人を探してみましょう!
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3. Web広告代理店から大手総合代理店へ
第三のポイントは、企業のシフトです。
私の場合、Web広告代理店で3年働き、その後大手総合代理店のWebマーケターに転職出来ました。
IT人材のように、需要に供給が追い付かないポジションは、入り込むチャンスが多くあります。
もし上位企業を目指すなら、今の業務でスキルを磨き、採用し始めたタイミングでスタートダッシュできる準備を整えておきましょう。
大手企業は常に人手不足で採用人数も多いので、中小よりも入社できるチャンスがある印象です。
第四のポイントは、環境のシフトです。
ここでは、大手企業から、地方のWeb広告代理店(支社)にて、マネージャー枠として転職することになりました。
都心の大手企業は優秀な人も集まりやすく、ポジション争いも激しいため、「王道の出世コース」は狭き門です。
しかし、地方の会社や子会社などは、経験者の確保でさえ難しい場ため、待遇の良いポジションで迎えてくれる場合があります。
競争の激しい場所ではなく、あなたのスキルや得意を必要としてくれるポジションのほうが活躍できますし、やりがいをもって仕事ができるでしょう。
※番外編※
5. 地方の代理店から、事業側のWebマーケターへ第五のポイントは、リファラル採用です。
リファラル採用とは、社員に人材を紹介してもらう採用方法です。
自主応募とはちがい、応募先の社内メンバーに推薦してもらえば、入社難易度は一気に下がります。
私の場合は、Web代理店時代の仲間から声をかけてもらったのがきっかけで、事業側のWebマーケターとして入社することが出来ました。
完全フルリモート、コミュニケーションも取りやすいというのもあって、かなり働きやすくなりました。
IT人材は、同じ業界内で転職していくことが当たり前のようにあります。
元同僚や上司の転職先に誘われることもよくあるので、チーム内の関係性を良好にしておけば、将来的なチャンスにつながることもあります。
ただし、リファラル採用にも注意すべきことはあります。
リファラル採用で応募する際の注意点
・元同僚が上司となる可能性も覚悟する。
・採用トラブルが発生した場合、交友関係が悪くなる。
・100%合格になるとは限らない。 など
おいしい話だからと突発的に応募するのではなく、デメリットや他の選択肢と比較することが大切です。
リファラル採用は、いろんな企業で広まっています。
この制度を上手に利用するのも、キャリアを高める一つの手段です!
以上が、私のキャリアパスになります。
私の場合、感覚的に「やりたい!」方を選んだ結果、良い方向に進めたという運もありますが、
時代の流れを読みながら、ポジションを上手にずらしていけば、キャリアのオリジナリティーと市場価値を高めることが出来るでしょう。
キャリアチェンジをするときに注意すること
市場価値を高めるためには、次のポイントにも注意が必要です。
市場価値を高めるために注意する3つのポイント
・資質にあった場所を選ぶ
・やりたいことより向いていること
・新卒なら「大手」、転職なら「業界・職種」
資質に合った場所を選ぶ
キャリアを変える場合、あなたの「資質」にあっているかも重要です。
ここでいう「資質」とは、あなたが「得意」なこと、やっていて「苦にならないこと」などです。
たとえ待遇が良いポジションに行けたとしても、「資質」があっていなければ苦労することになります。
まずは、あなたの資質を棚卸して、適正なポジションを見つけるようにしましょう。
資質の見つけ方がわからない方は、次の2つの方法を試してみてください。
資質を見つける2つの方法
・人より楽に、早くできることを探す
・自分の欠点やコンプレックスを逆張りする
どんな小さなことでもいいので、思いつくだけ書き出してみてください。
一通り考え付いたら、仕事でどう生かせそうか、ポジティブに言い換えてみます。
たとえば、人より「ワリカン勘定が早い」を、仕事の強みに言い換えてみます。
「計算が得意」→「数字を使う仕事に強い」
逆張りの場合、「神経質」というのがコンプレックスでも、次のように言い換えられます。
「細部まで目が行く」→「常にリスクヘッジする」
このようにあなたの資質を思いつくだけ考えたら、あとは求められるスキルや人物像と重ねてみましょう。
マッチする資質が多いか少ないかで、あなたの働きやすさを見極めることができます。
資質があっていないと、ストレスで体調を崩してしまうことも。
仕事選びは、働きやすさ・やりがいも重要なポイントです。
「やりたいこと」より「向いていること」を選ぶ
仕事を選ぶときは、「やりたいこと」よりも、「向いていること」を優先しましょう。
というのも、「やりたい」という感情は永久的ではないですし、活躍できない仕事は長続きしないからです。
また、「やりたいこと」はキラキラした部分しか見えていないことも多く、現実とのギャップに苦しむ可能性が高いということです。
下記アンケートからもわかるように、転職者の8割が入社後にギャップを感じることがわかっています。
転職後のギャップに関するアンケート結果
しかし、「向いていること」であれば成長速度も早く、「仕事が出来る」ことが自信になり、やりがいも出てきます。
まずは自分に「向いていること」を見極めたうえで、それを活かせて稼げる業界や会社を選ぶようにしましょう。
新卒はできるだけ上位の「会社」を選ぶのがおすすめ
新卒採用の場合は、できるだけ上位ランクの会社に入社するのがおススメです。
理由としては、次の3つになります。
新卒は会社基準がいい理由
・給与ベースが高い
・やりたいことができる部署が多い
・その後の転職で箔が付く
会社基準で選ぶというのは、「幅広い経験」や、「待遇面がいい」という基準があげられます。
例えば、ITベンチャー系企業であれば、一人あたりの裁量も大きく、大きなプロジェクトに携われる可能性もあるので、キャリア幅が大きく広げられます。
大手企業であれば、その後の転職で箔が付きますし、高い給与レンジを維持して転職できる可能性があります。
また、たとえ希望の部署に配属されなかったとしても、転職より社内異動するほうが、難易度はかなり下がります。
可能性を広げるという意味では、新卒は「スキル面」と「待遇面」でメリットが大きい企業に挑戦することがおすすめです。
まとめ:市場価値は、3つの軸を意識して高めていこう!
以上、市場価値を高める方法についてご紹介してきました。
最後に、本記事のまとめを一覧で見てみましょう。
市場価値を高める3つの思考賞
・キャリアは「業界・職種・会社」3軸で考える
・3軸で一番行きやすそうな上位ポジションを狙う
・王道よりキャリアのスライドで考える
キャリアチェンジで注意すること
・資質にあった場所を選ぶ
・「やりたいこと」より「向いていること」を選ぶ
・新卒は「会社」基準で選ぶのがおすすめ
大手企業でも安泰という時代は終わりました。
これからの時代は、どんな状況になっても通用するキャリアを築くことが重要になってきます。
何か勉強を始めるでもいいですし、転職エージェントや信頼できる友人にキャリアプランの相談をするなど、まずは行動に移すことから始めてみましょう。
あなたの人生がワクワクになることを、私も応援しています!
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