今の会社でずっと働き続けていてもいいのだろうか。
どんな会社が自分にあっているのかわからない。
転職したいと考えているけど、どんな会社が自分に合っているのかわからない方も結構いるんじゃないでしょうか。
私はこれまで、小さな会社から、ベンチャー企業、大手企業など様々な会社を経験してきました。
そんな私の体験から、それぞれの会社のメリットやデメリットについて紹介させていただきたいと思います。
転職や就職の会社選びに迷っている方などは、是非参考にしてみてください。
おじさんのキャリア紹介
先に、私のキャリアを簡単に説明させていただきます。
■おじさんのキャリア
1、大学卒業後、外資系アパレル企業の販売員を約3年半経験。
2、社員6名程の広告販売会社に転職。窓口営業や雑用を3年半経験。
3、ベンチャー系のWeb広告代理店で3年勤務。
4、大手広告代理店に転職し、現在まで約1年程在籍。
今回は、私のこれまでの経験を基に、会社規模別にみる良し悪しを、星の数で評価してみました。
業種別だとまた変わってくるとは思いますが、あくまで完全おじさん主観の評価になりますので、参考情報としてみてくださいね。
大企業、中小企業の定義
先輩、大企業の定義ってなんですか?
後輩にこう質問されて、ドキっとする方も多いんじゃないでしょうか。
そもそも大企業や中小企業は何がどう違うのか、まずは簡単に把握しておきましょう。
『中小企業基本法』では、中小企業の定義を下記のように定めています。
【中小企業基本法第2条第1項】資本金の額又は出資の総額が3億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人であつて、製造業、建設業、運輸業その他の業種(次号から第4号までに掲げる業種を除く。)に属する事業を主たる事業として営むもの
※ 『とある法律判例の全文検索』より抜粋
【中小企業基本法第2条第1項:2以降】
二 資本金の額又は出資の総額が1億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人であつて、卸売業に属する事業を主たる事業として営むもの
三 資本金の額又は出資の総額が5000万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人であつて、サービス業に属する事業を主たる事業として営むもの
四 資本金の額又は出資の総額が5000万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が50人以下の会社及び個人であつて、小売業に属する事業を主たる事業として営むもの
【中小企業基本法第2条第5項】この法律において「小規模企業者」とは、おおむね常時使用する従業員の数が20人(商業又はサービス業に属する事業を主たる事業として営む者については、5人)以下の事業者をいう。
小難しいことが書いてあるので分かりずらいですが、要するに、
業種:製造業、 建設業、運輸業
資本金:3億以下
従業員:300人以下(小規模企業は20名)
業種:卸売業
資本金:1億以下
従業員:100人以上(小規模企業は5名)
業種:サービス業
資本金:5000万以下
従業員:100人以下(小規模企業は5名)
業種:小売業
資本金:5000万以下
従業員:50人以下 (小規模企業は5名)
ということになります。
なるほど。
じゃあ、大企業はどう定められているの?
大企業については、実は明確な定義が定められていないんです。
その為、上記で定義された中小企業以外の企業が、大企業という定義になります。
なんだか曖昧なイメージではありますが、上記で説明した中小規模と比べ、組織も売り上げ規模も大きな企業を、今回は大企業と定めて評価していきたいと思います。
ベンチャー企業の定義
大企業、中小企業は何となくわかりました!
では、ベンチャー企業は定義ってあるんでしょうか?
ベンチャー企業も、実は大企業同様に明確な定義が存在していません。
規模でいうと中小企業と同じではありますが、インターネット技術を利用して、これまでなかった市場の開拓や新規事業を立ち上げを積極的に行っている企業です。
また、事業展開のスピード感も大手や中小と比べても早く、ビジネスにおいて迅速な決断をしている企業になります。
ベンチャーと似た企業形態で、スタートアップ企業も存在します。
『新ビジネスの急成長』
『新市場の開拓』
スタートアップ企業は、主に上記に注力しているので、既存のビジネススタイルが含まれている場合はこれに含まれないでしょう。
企業規模別の評価
規模別の企業について簡単に説明してきましたが、以降では、それぞれの企業で働くメリット、デメリットをご紹介していきます。
ちなみに、今回は下記の項目毎にそれぞれ評価していきたいと思います;)
【評価項目】
☑ 給与面
☑ 福利厚生
☑ 安定性
☑ 経験値
☑ 成長スピード
☑ 仕事の難易度
大手企業のメリット、デメリット

■大企業の評価
給与面 『☆☆☆☆☆』
福利厚生 『☆☆☆☆☆』
安定性 『☆☆☆☆』
経験値 『☆☆☆』
成長スピード『☆☆』
業務難易度 『☆☆☆☆☆』
給与面では『☆☆☆☆☆』
大手のメリットといえばやはり給与面でしょう。
他企業と比べても、平均年収よりも高いですし、ボーナスもあります。
また、よほどの不祥事がなければ、給与も下がることはありませんし、昔ながらの組織体制なので、年を重ねれば重ねるほど給与は増えていきます。
福利厚生も『☆☆☆☆☆』
給与に並んで、この福利厚生面も大手は手厚いですね。
住宅手当や役職手当、各種保険の待遇など、色々な面で他企業よりも有益なものが多いです。
このあたりも、大手が人気の理由の一つでしょう。
安定性は『☆☆☆☆』
現時点では、まだ安定しているといえるので、星4としました。
しかし、今は大手企業でも45歳以上の社員切り捨てや、終身雇用の廃止が進んでいるので、将来を考えたら一概に安定してるとは言えません。
もちろん、すべての業種でこの雇用問題が進むとは言い切れませんが、時代の変化に順応できる企業は限られると思うので、リスクに備えた準備は必要になってくるでしょう。
経験値は『☆☆☆』
大手の場合、業務が細分化されていることが多いです。
もちろん、優秀な人がおおいので、その分野だけに特化したい場合は、深い専門性が身につくと思います。
しかし、令和時代の働き方を考えると、ニッチすぎる専門性だけでは戦えない可能性があります。
部署移動に寛容な大企業であればその問題は解決できるかもしれないですが、大手ほど人事異動のスピードに時間がかかるので、難しい可能性が高いでしょう。
成長スピードは『☆☆』
経験できる仕事の観点からみた場合、ベンチャーや中小と比べると成長スピードは遅いです。
一つの企画や提案を通すのも、色々な役職の方を通す為、何週間もかかります。
また、規則やルールが多く、新しい事へのリスクヘッジにも慎重なため、スタートが遅くなりがちです。
スキルを高めるという観点で考えると、少しスピード感に欠ける環境になってしまう可能性があります。
業務の難易度は『☆☆☆☆☆』
仕事には完成度が高いものが求められます。
また、優秀な方が多いので、高い教養と知識を持ってついていかなくてはなりません。
自分のスキルや知識では追い付かないタスクを沢山与えらえると、人は容量オーバーになり、精神をやられてしまう危険性があります。
大手企業で病んでしまう人が多いのは、 この理由がほとんどです。
ベンチャー企業のメリット、デメリット

■ベンチャー企業の評価
給与面 『☆☆☆』
福利厚生 『☆☆☆』
安定性 『☆☆』
経験値 『☆☆☆☆☆ 』
成長スピード『☆☆ ☆☆ 』
業務難易度 『☆☆☆☆』
給与面は『☆☆☆』
大手ベンチャーは除き、基本的にベンチャー企業の給与はそれほど高くありません。
また、企業にもよりますが、昇給の評価に関しても曖昧な部分が多いので、大きく上がる可能性もあまりないです。
しかし、わかりやすく大きな成果をだしたら、その分だけ給与や昇進に反映される文化なので、若いうちから大きく昇給することも可能な世界です。
福利厚生は『☆☆☆』
ベンチャーは企業ごとに変わったことを取り入れているところが多いです。
私のいた会社では、朝野菜を配っていたり、 誕生日休暇などがありました。
大手ほど手厚いものは少ないように感じますが、大きく不満に感じるほどではない印象です。
安定性は『☆☆』
大きく軌道に乗ったベンチャーであればある程度安定はしますが、ほとんどのベンチャー企業はその段階まで行けないのも事実です。
私の会社はWeb広告系の会社だったのですが、毎年の企業利益には波があり、それが直接給与にも影響していました。
また、基本成果主義な部分があるので、役職についても翌年には普通の平社員に降格することも多々あるので、安定性はあまり高くないでしょう。
経験値は『☆☆☆☆☆』
ベンチャーは、最先端のビジネスを行っていることが多いです。
また、ITリテラシーが高く、論理的な人も多いので、一緒に働いているだけでもいろいろなスキルや知識を吸収できます。
経営陣との距離も近いので、ビジネスの一連の流れをダイレクトに学ぶ機会があるのも魅力です。
成長のスピードも『☆☆☆☆☆』
ベンチャーの特徴は、とにかく意思決定が早いこと。
今日決まったプロジェクトが、明日には実行されていたり、必要なプロダクトも個人レベルで当日中に作成してくれたりします。
その為、短期間でたくさんの経験を積むことが出来るので、自己成長するにはいい環境でしょう。
仕事の難易度は『☆☆☆☆』
ベンチャー企業は、完璧よりも自走して仕事をする力、つまり行動力がより求められます。
頭の回転の速さも大事ですが、とにかくやってみる、そして結果の良し悪しをアウトプットして、アップデートするということがとても重要視されます。
その為、スピード感をもって学ぶ姿勢がとても大切です。
最初は知識がなくても、この姿勢で働いていれば自然と知識は身についてきます。
しかし、保守的な仕事やルーティーンワークを好む人にとっては、この環境は苦痛に感じるかもしれません。
中小企業のメリット、デメリット

■中小企業の評価
給与面 『☆☆☆』
福利厚生 『☆☆☆☆』
安定性 『☆☆☆』
経験値 『☆☆☆☆ 』
成長スピード『☆☆☆ 』
業務難易度 『☆☆☆☆』
給与面は『☆☆☆』
サラリーマンの平均年収くらいか、それより少し少ない金額です。
基本的には昇給も年々していきますし、ブラック企業でない限りは減給されることもほとんどないでしょう。
ただし、上り幅にはあまり期待できないので、役職について手当をしっかりもらえるレベルまで頑張る必要があります。
福利厚生は『☆☆☆☆』
大手企業ほどではないですが、必要最低限の手当はされている企業が多いイメージです。
住宅手当がある会社もあれば、退職金手当もしっかり保証されている会社もありますし、健康面のサポートもしっかり行ってくれます。
大手ほどではないですが、大きく不満な部分はそんなにのではないかと思います。
安定性は『☆☆☆』
ベンチャーと比べると、現時点で雇用の保証ははまだされている状況です。
しかし、大手でも終身雇用がなくなる時代なので、中小も将来安泰だとはいえないでしょう。
経験値は『☆☆☆☆』
会社の人数規模が大きくなく、社内で人手が足りてないという部分もあり、一人で抱える業務幅も広くなります。
たとえば、私が小さな会社で働いていた時は、営業、資料作成、製作ディレクション業務、経理業務をすべて一人で完結させていました。
他部署の業務の流れを把握していれば、大手やベンチャーなど、組織で働くうえではスムーズなコミュニケーションが行える等メリットになります。
成長スピード『☆☆☆』
大手と一緒で、基本的に意思決定に時間がかかることが多いです。
しかし、大手のように一つの部署の業務だけ行わず、他部署の業務をこなす場合もあるので、広い知見を身に付けられる可能性が高いです。
未経験からでも積極採用している企業も多いので、異業種チャレンジの最初のステップアップとしてはオススメです。
仕事の難易度は『☆☆☆☆』
色々な部署目線で考える力が必要なので、柔軟な考え方が必要です。
しかし、社員数が少ない分、アットホームな雰囲気で人間関係が良好な会社が多く、上司や同僚を頼りやすい環境でもあります。
一人で仕事を抱え込むというよりは、チームで協力して解決していく傾向が強いので、精神面では安心できるかもしれません。
安定を求める時代は終了。個人スキルが大事な時代に。

学生の頃、親や親戚からは、「安定した職に就きなさい」とよく言われていました。
平成時代の安定とは、大手の企業や公務員など、死ぬまで仕事に困らないと思われていた職種です。
しかし、令和に突入し、将来不安になるようなニュースが飛び込んできます。
■年金制度の破綻による、老後貯蓄問題。
※『老後2000万円』問題のあまりに残念なすれ違い
■大手企業の終身雇用制度廃止の可能性
※『終身雇用はもう難しい』
公務員でも年金はもらえず、大手でも終身雇用はありません。
私たちの世代は、これまでの働き方の常識を改めて考えなくてはなりません。
今後私たちはどうするべきなのか。
一つ言えるのは、
個人スキルを磨き、新しいことを学んでいく必要性がある
ということです。
個人でも副業のような収入源が複数あれば、リストラにあっても生活していくことが出来ます。
必要とされるスキルを身に着けてさえいれば、他の企業にから必要とされる可能性だってあります。
令和時代は、保守的な働き方を続けてしまうと、将来の生活リスクを高めかねません。
会社を選ぶ場合は、目先の給与や大手ブランドではなく、将来的に必要とされるスキルを身に着けられる会社選びがオススメします。
ではでは!